Roctoとは
家族でぶどう栽培を44年
Roctoは、広島県三原市高坂町の鹿群高原でぶどう栽培をはじめて 42年になります。祖父から教えてもらった農法を受け継ぎつつ、独自で勉強した新たな農法を加え、試行錯誤しながら“おいしい”と言われるぶどうを追求しております。
家族といっても主に2人だけで行っているため出荷できる数には限りがありますが、一房一房 手をかけ丹精込めて育てております。
妥協してぶどうをお客様に届けたくない!
そのため、毎日畑のぶどうの状態を把握している3代目の私だけが収穫を行っています。熟しているぶどうを見極め味に納得がいかないと出荷予定日になっても出荷しないことがあります。
昼と夜の寒暖差でおいしいぶどうに
ぶどうは、温暖で雨が少ない気候風土がぶどう栽培に最適とされています。広島県は、瀬戸内の温暖な気候に恵まれ、比較的晴れの日が多くぶどう栽培に適した土地です。
ぶどうは、昼間に太陽の光を浴びて光合成をし糖分をつくります。つくられた糖分は夜間の呼吸でエネルギーとして消費します。気温が高いとぶどうも活発に呼吸するのでエネルギーの消費も大きくなりますが、気温が低いと呼吸が抑えられ、糖分は蓄積されます。
Roctoのある地域は、標高250Mに位置するため夜間の気温が低く、ぶどうの呼吸が抑えられ、甘さを保った高品質のぶどうが育ちます。 そのため、この地域では、50年以上前からぶどう栽培が盛んで、 「仏通寺ぶどう」として親しまれています。
知る人ぞ知る「仏通寺ぶどう」
仏通寺ぶどうは、紅葉の名所でも知られる臨済宗佛通寺派大本山佛通寺の近くでぶどうを育てている5軒の農家がつくるぶどうの総称です。 5軒の農家は、それぞれ直売所を設け、採れたてのぶどうを直接お客様に販売しています。
仏通寺ぶどうは、「美味しかったから」と人に贈り、贈られた人も「美味しかったから」と今度は自分で注文、また他の人にも贈る。といったお客様間の口コミで年々広がってきました。
そのため、一般的なスーパー等で見かけることはないのです。
ぶどうの1年
1月-3月
休眠と剪定
冬になるとぶどうは、生育を休止して休眠期に入ります。冬の寒さを一定期間過ごすことでぶどうは春の成長に向けての準備を始めます。休眠中のこの時期に、前年に伸びた枝や込み合った枝を切り落とし、新しい枝、葉が出たときに十分に日が当たるように風通しをよくし、全ての枝に平等に栄養が行きわたるように、この時期に枝数を減らす「剪定」作業を行います。3月の終わり頃、雨や病気から守るためにビニールを張ります。(*風の吹かない朝8時までに張るのがポイント!)
4月-5月
芽かき・誘引
花穂整形
春になり暖かくなると芽が膨らみはじめ、ぶどうの新しい芽が出てきはじめます。「萌芽」の時期を迎えます。芽の勢いが強すぎるものや一箇所に多すぎるなど余分な芽を取る「芽かき」作業を行います。まず一つの芽から”主芽と副芽”の二つの芽が出るのですが、副芽は全て欠き取ります。新しい芽はものすごい勢いで新梢はグングン伸びてしまい、強い枝と弱い枝がはっきりしてしまうため、すべての新梢に均等に栄養がいくように、枝の強さを調整するために「誘引」作業を行います。花が咲く前に花穂(かすい)の整形といってぶどうらしい形、大きさになるように実を落とします。
そして、新梢の枝先を摘まむ摘心(てきしん)作業をします。
枝の伸びを止めることで、そこに使われていた養分がぶどうの房に行くようになり、実止まりが良くなり、美味しいぶどうに育つのです。
6月-7月
開花・摘粒
袋かけ
ぶどうの花は、雌しべと雄しべが花冠をかぶって1つの粒のような蕾になっており、蕾が成熟して花冠が取れると開花になります。ぶどうが開花すると、アカシアの白い花のようなかすかに甘くやさしく澄んだ香りが漂います。まだまだたくさん実がついているので、実を減らす「摘粒(てきりゅう)」を行います。実を減らさずつけておくと、粒同士が押し合って粒が割れてしまいます。また、粒が大きくなれず小さい粒のぶどうになってしまいます。そのため、徹底して実を抜いていき、形よく大粒のぶどうに仕上げるため全てのぶどうを一房ずつ、一粒一粒、ハサミで落としていきます。粒を少なくするほど手間はかかりますが、その分残った粒が少ないほど1粒に養分が行き渡り、大粒で美味しいぶどうになります。摘粒が終わるとぶどうを病気や虫から実を守り、きれいなぶどうになるよう袋かけをしていきます。
8月-10月
収穫・販売
お盆が明ける頃、いよいよ収穫期を迎えます。毎朝日が昇ると同時に畑に行き熟しているぶどうを見極め、納得のいくぶどうだけを一房一房収穫しています。収穫した後は、一房ずつ袋から取り出し、房を整え、掃除し選別していきます。だいたい、9月上旬〜中旬にかけてRoctoで育てているぶどうがだいたい出揃います。
11月-12月
休眠
収穫が終わると、ぶどうの木は、来年の貯蔵養分を貯めるため光合成を行い、根で養分を取り込みます。山々が色づく頃、ぶどうの葉も徐々に黄色くなり落ちていきます。葉も落ち、枝だけの状態になるとぶどうの根は活動を休止し、休眠期に入ります。
Information
事業所名 | 陶農園(すえのうえん) |
屋 号 | 三原のちいさな葡萄園 仏通寺ぶどう Rocto |
所在地 | 729-0471 広島県三原市高坂町許山263 |
代表者 | 陶 範昭 |
創 業 | 昭和52年 |
保有圃場面積 | 10a |